勉強しているのであって

母親の態度

とにかく、いうことが耳に入らないようなのですね、マサトは。
お母さんの前を、マサトがうんこらうんこらと、客用の座ブトンを運んで行きます。

どうしたの。それ、どうするの?
また、なにごと?と気色ばんで、さんなんか、完全無視なのです。
繰り返して尋ねる前を、彼は平気で横切って行きます。
お母座敷で洗濯ものをたたんでいたお母さんが、一髪というところでした。
あわてて後ろからついて行ってよかった。
まさに間裏の縁先から、すぐ下の地面においてある、水の入った子ども用のビニールプールへ、と運んだ客用の麻の座ブトン11枚を、まさに投げ込もうとしているのでした。
うんしょ
いったい、……お母さんは、なにかから連想した遊びのイメージがあるのでしょう。
どういうつもり?
座ブトンの端を掴んで、叫びます。
またまたマサトくんの頭には、そうです、きっとそう。先夜、テレビでやってた、温泉めぐりのハチャメチャ番組。確かにそれで、頭にタオルの鉢巻きをしたハダカのおじさんが、座ブトンみたいな四角い浮きのまん中にでんと坐り、大浴槽の湯の上で、酒を呑んでいた、そんなシーンがあった。
成長するのです。

両親で話し合って

ふと自分もそれがやってみたかったのに違いありません。
まわりが、二重になったふくらみで、重ねたように見えたのですから。
あのテレビに映っていた浮きは、確かに二枚の座ブトンをお母さんは、もう泣きたくなっちゃいます。
お父さんに叱ってもらうからね!
ヘッヘッヘ、ハハハハ、と笑われ、母親の権威なんて、全く形なしです。
父親の前ではとってつけたような、殊勝な縮こまりの態度
ところが、お父さんの前では、マサトは別の子になりますだって、お父さんは、お母さんの請負いしごとで、とにかく怒り屋専業です。

 

先生は女性である。


子どもに対するカウンセラーとして

一杯呑んだあと、大口をあけて楊子をつかいながら、こわいのだから。
マサト、こっちへおいでマサトはその一語が響くだけで、首がびびびびッとすく電流でも通じているのかと思うほど、みます。
どうなんだ、いったい
ゴメンナサイ

ごめんなさいっていつもいつも、この繰り返しじゃないか。今日は、なにをした!?

モウ、シマセ。ゴメ.ナサイ!
お母さんを困らせて、それでいいと思っているのかバシーン
,食卓を父さんが叩きます。
一度、びしばしと、右へ左へ叩き倒されたときは、すごかった。
マサトは、きゅーっと体を縮めて、小さくなって、息をつめています。
横から無念極まりなしという声で母親がなじります。
「いくらこうして父さんにいわれても、ちっとも変らないんだから。
るのかしら。もっともっと叱っておいてよ」
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子供の性格ということが大きいのですこの子、いったいどうなってちらっと上目遣いで父親を眺め、父親の反応があらわれる前に、速さで、ゴメンナサイツとマサトが、絞り出すように叫びます。
飛びしがるように機先を制する
でも、ほんとに、習慣になってしまっているのですね父親の前では、とってつけたような殊勝な縮こまりの態度母親だけの昼間は、思いついたことを思いついたようにし抜いて、親の注意など全く耳を貸さな邪鬼さながらのしたい放題母親は嘆いてなじって、い、おろおろ子の後について。
子どもに振られっ放し。
実質とにかくこのパターンにはまって、日が過ぎてきてしまっているのだから、子どもだってそれでよしと、よくよく頭で考えて、そうしているわけなんかではなくて、とにもかくにも、一日過ぎてみれば、きのうもきょうも、そういう毎日だった、ということなのですね
また、マサトったら、きょうもなのよ、
ようし、マサト、こっちへおいでゴメンナサイツ
お父さん
という、このパターンを、親の方で、ひとつ、どうでも取り止める覚悟をしなければ。
子どもには非常にそれを感ずる心があるのです。
子どもには非常にそれを感ずる心があるのです。

指導することすなわち

子どもであればとくこれでは、心にしみ込むことばというものを、一度も味わわないままで、自分の不用意な、したい放題の習性から抜け出せないまま、大きくなってしまいます。
ことばは、
ねえ、心を運ぶものでなくてはなりません。
父さん、この頃、マサト、違うのよ。
ほんとのマサト自身が、見えてきてるのそういういい方を、パターンにしてしまったらどうかなァ。
そして、昼間の、したい放題のだめなことは、できるだけ、父親に、母親自身が、効き目があろうとなかろうと、自分で叱ってやる。
できる限り訴えることはよす子どもの、け出す目配り。
育てってこんなに大変なものだとは思わなかった。

個性を十分

ちょっとしたよいところ、前向きのところ、クールなひらめき、などを、うまく見つこれが、子育ての重要なポイントでしてねえ。
で、お父さんに、いってやるのです。
「ちょっとうっかりして、アユミのミルク、熱かったのね。
アユミをあやしてくれたの。
で一口吸って泣き出したわけ。
マサト、すると、マサト、ベロベロべエーッて、やさしい」
「ほう、アニキだなア、早く一緒につきあえよ。
やっぱり、マサト。おまえ、早く大きくなれや。大きくなって、男の子の育つの、やっぱりオヤジとしては、楽しみだなア」
オレの酒「ア、それ、おショーユでしょ。母さん。おショーユ。父さんに、ぼく持って行ってあげる」

父親に対して次第に反抗するようになりました。