成長するのです。

母さんがおっしゃったことばを覚えていらっ伺います

母親から怖がられて非難されて
大人の小さくなった消しゴム、散らかった小片。椅子が動いていて歩き廻った形跡舞い落ちている白紙の宿題。さっと状況を察して、母親は、どうしてさっと宿題のプリント1枚ができないのとあせって咎めてしまわずに、心の中で、ゆとり、ゆとり。こんな風に思ってやる。
あふれてくるのね。
この子、好奇心の天使が心のああ、したいこと、感じたいことが、中に住んでいるのだわ、きっとと。
次々と、その天使があばれ廻って、中から突き動かしているのだわ。この子自身が、い思いも持っているに違いないと。

いじめをしていた陽太も正真正銘の本当の陽太
そう思ってやるのですよ、この一瞬に。
おそらくやりきれなそして、アハハハとはじめ快活に、おもしろくての笑いだのにやがて子のやりきれなさに添うていくいささか情ない苦笑いに転じて。そのお母さんの笑いの変化。子ども、聴くよそして、さっと。さっと。静かに真顔に戻ってハイッと、落ちたプリントに目をやったら、その真顔さに魅かれたケンイチは、思わず誘導されて動くロボットさながら、母親の意図の通りに、プリントを拾って、咎める、けなす、あせる、ただただ、親がさっさと、机の上に広げなおすでしょう。

子ども自身も身体

いらだつ、罵倒機敏でイキがよければし抜く。.。....一切要らないですね、こういうとき。
すっと突っ立って、脇から、ケンイチの広げたプリントに、て、母親の視点が、プリントから動かない。
シャキッと焦点を合わせて、見つめ48まだまとまりの湧いて来ないケンイチは、横にじっと動かないお母さんが気になって、すぐ目の横のスカートから白いブラウスの胸。その上の鼻の穴が二つ黒々に見えて、その上の目。お母さんの目が一点に注がれている。動かない目線をたどると、自分の前に広げたプリントの、最初のリンカンガッコウというカタカナ。ア、
林間学校だよな。ぐっと強く鉛筆を握っていて、ケンイチは、白いマス目ひとつひとつに、林.]……と書き入れていく。次はなにななんだ青空じゃないか。こんなの書けるよ。シンブンシ?新聞紙だよな。

中学二年だ母親というのが特別ではなくなっている様子です。お母さんの心と体のエネルギーが、すーっとプリントを見つめる、というひとつのしごとに集中しているのをケンイチくんは、体全体で感じて受けて、するといつしか、考えが湧くというよりも、気持がついそちらに集中し、たちまちのうちに、書き取りの宿題にその一瞬、没頭してしまっているってわけ。
で、やり終って途端に、お母さんが、ぐたぐたと文句をいうかと思いきや、全く、反対アオゾラ?

おツ。ケンの早技ツ。やる13と、明るく風船が裂けたようにいったので、つい、ケンイチくんも、テンポに乗って、
算数だって、オレのハヤワザーッ!と叫んで、椅子の上に一度上って、ぽいんと飛び降りて、カバンの中から、算数の教科書とノートを出して来て、あっという間に、算数も勢いづいて、に気をつけて
集中の流れに入ったのを見て、お母さんは、
外に出たらば、信号、信号。

父親にあこがれた。

赤信号と歌うようにいいながら、台所の方へ戻りはじめ、するとケンイチは、「そんなことは、あと、あと、まだあと。ほら、3のは、24掛ける15と。これを足すんだ。ええとえぇっと、えっとえっと。ほいほいこれででき上り。なに?ソガくんは、買いものに行きました?ああ、まず最初に、足しちゃえば、と。そして、ね。ほらりほらほらちらほらリチさーん」
にわかに大声で、母親に声を向け
もうあと、ね、三題で終り!

両親や教師

いつの間に、またこちらへ来ていたのか、やるときややるんだ、なア、セガレ
すぐ脇で、お母さんが、と侍のセリフじみていえば、ケンイチもその気になって、う、ハハウエドノー
と返します
遊びが遊びを生んでいつも部屋中いっぱい
うつとおしくいって聞かすと、いって聞かせた内容は、少しも伝わらないで、うつとおしさだけが、確実に伝わってしまう、やる気のない子に向かって、ということ。
大いにあるのですね親のやっていることって、ほとんどそればかりみたい。
次に、ショウちゃんは六歳。幼稚園から帰って来ると、とてもじっとはしていません。もう、夢中に遊んで、いつの間にか、こっちに怪獣がいっぱい。向うにミニカーが全部並んでいる。絵本はあっちこっちに開いたまンま。お父さんの部屋の中まで電車の線路は入り込んでいます。
お母さんは、ひとつの遊びをしたら、ちゃんと片付けてから、次の遊びへ入っていく、つけを、どうでもしたくてならないのですが、いくらいっても、聞こうとしません。

      高校生がわ
      母さんは何もわかっていないくせに…
      教育のためなら何でもすると親たちは言う。


母親というのが特別ではなくなっている様子です。 子どもを抱き込み続けて 子どもなのにどうして小さいのでしょう