母さんたちによく心得てもらいたい。

学校をもつようになってむやみと数がふえた。

お便所から出てきた子どもは、いつものように肩をそびやかせて、カバンを取ってがたがた走って、登校です相変らず、ものもいわずに走っていく子どもを見送って、その日は、全身から血が引く思い。
度目の母親である自分が、真底、子どもをいとおしいとはじめて思ったというのです。涙がぼたぼたと、食卓に落ちました。
もう二度と盗み見はすまい、と思っていた子どもの机の引き出しをよくよく見れば、先の母親の写真とは別のしまい方で、父と子と、新しい母つまり自分、の三人が、遊園地で、よそのおじさんにシャッターを頼んで撮った写真もしまってありました。
結局は、大人に頼らねばならない子どもが、どんな大人も信用できない子どもは人間不信に陥っている。よりよく接することで、信頼を、だれかひとりに向けることができればよし母親は、翌日も、そっと便所の脇で耳を澄ませました。教育問題がすべて氷解するように考える子どもの呟きが聞こえます。
「お母ちゃんなんか、死んでしまえ。おとんなんかきらい。今のおかんなんかきらい。
ヒロコ先の母の名なんか死んでしまえ死ね死ね死ねみんな死ね死ね死ね死ね死ね」
一切の質問をやめてこちらの考えだけ伝えてみる
私は、この母親に、一切の質問をやめて、自己表出に努めること、とアドバイスしました。ことばをふんだんに。相手のことばから、なにかをとらえようとするのは、いつでもいい。あとでいい。
とにもかくにも、一方的にこちらの思い、こちらの考え、こちらの心の内の世界を、できる限りことばにして示す。うまくいえないときには、心の中で相手に語ってやる。
それに徹しなさい、と。

経験がないからです。

  • 母さんたちはそれを知っている
  • 育てていける力です。
  • 教育費として貯金するとよかったですね。


子どもが非行や犯罪に走る


高校を卒業後

たとえば、向うが肩をそびやかせ、声を発せずに登校していくとき、母親が、
行ってきますをいわないの?と、相手にいわせるように働きかけずに、こちらが一方的に、行ってらっしゃい!けが、しないように

行ってらっしゃい!空が青いわ。きょうの天気、特別の晴れ!

きのう宿題おそくまでやってたから、お昼から、少しねむいかも知れない。ごくろうさま。行ってらっしゃい!

きょうは、特別製のハンバーグ。
愉しみにしといて。
行ってらっしゃい!
質問して確かめようと努めない。
いい惜しみをしない。
向うがどう思っているかをこれを続けていたら、あるとき、靴ひもを結んでやろうとすると、前のようにはいやがらず
行ってきます
と小さい声ながら、ちゃんといって、
そのあとをいっまでも見送っていて、後ろをちらっとふり返ってから走って行った。

子どもが十歳前後までと前に述べ

もう大丈夫、大丈夫と私は繰り返していましたそう私に報告されたとき、ちらりと夫人の瞳に光るものがあったのでした。
ヤマギさん夫婪がさてもひとつ別の例。不運な事情で施設暮しになっていた111歳児、わが家に引き取って育てることになりました。
マサシを、子どもが生まれないから、神様の許しを得て、天から授かった子どもを、わが子にさせてもらいましょう。敬虔なクリスチャンの夫凄は、その決意でマサシくんを引き取ったのでした。
でも、私、思い知らされてしまいましたと、一年後、ヤマギ夫人は、私につくづくと述懐されたのでした。


子供に謝る必要がやはりあると思います。

教育者ということはできません。

引き取ったすぐの頃、あの子が、食べ残すでしょ。文句なく1から、残りものをダスターに払い落として、始末していたのね。十カ月後に、自分のしていることに、ハッと気づいて、胸が熱くなりました。だって、マサシが、お皿にチクワの齧りさしを残しているの。あ、片付けておこうと思って!その齧りさしを、自分の口に放り込んで、始末しているのね。あの子が来た当座、それ、しようなんて思いもつかなかった。考えてみると、他人の残したものだったのね。
今、文句なく口に放り込んでいるのって、うちの子の残したものなのね普通の思いが、普通に届きあうつながりを重ねるということは、つまり、と、私はヤマギ夫人の輝きの表情を、いつまでも見守っておりました。
そういうことなのか、
生き抜く構えを身につけさせたい
よく眠れよく食べよく話せるか
子どもは、眠れる、食べられる、よく話ができる
私は思っています。


子どもにとっては遊びの感覚だからです。

ようにさえ育っていれば、人間関係ですね大人になっても、なんとか生きていけるのだと、睡眠、食欲、どんな危急の不自然な条件においてでも、とるべき睡眠はしっかりとれる、というのは大事なことです。興奮しすぎて眠れないとか、場所が違うと眠れないとか、大人になっても、必要な睡眠がとれない習慣がついていると、無理が重なり、とても心身が安定しないでしょう。
たちよく、試験の前日は眠れない、という子がいます。眠れない性質だからしかたがない。かわいそうに、と、悲しんでやったり、同情して共におたおたしているのでは、親は子のよい支え手になっていないのです。
「そのうち、だんだんと、大事な日の前日こそ、よく睡眠できる人間になっていくから、安心していていいのよ。


教育問題がすべて氷解するように考える 母さんたちによく心得てもらいたい。 教育は満点を基準にして行なわれる。